

~83チームが参加、開始から約25時間で全課題を解決~
自動車・モビリティ領域を中心に、フィジカルAI時代を見据えたサイバーセキュリティソリューションを手掛けるアウトクリプト株式会社(AUTOCRYPT Co., Ltd.、本社:韓国・ソウル、代表取締役:李錫雨、以下アウトクリプト)は、2026年8月7日から9日まで米国ラスベガスで開催された国際ハッキング・セキュリティカンファレンス「DEF CON 34」の自動車セキュリティCTF「Car Hacking Village」において1位を獲得しました。

<DEF CON参加の背景>
車両のソフトウェア化とコネクテッド化が進むなか、攻撃対象となる領域は年々拡大しています。UN-R155ならびにISO/SAE 21434への対応が求められる現在、サイバーセキュリティマネジメントシステム(CSMS)をはじめとする管理体制の整備に加え、実車環境におけるサイバーセキュリティ上の脆弱性を分析し、攻撃の可能性を検証する能力が不可欠となっています。
アウトクリプトは、この分析・検証能力を実践の場で検証するために2022年から「DEF CON Car Hacking Village CTF」への参加を継続しています。同大会は世界各国のセキュリティ専門家が実車やECUを対象としたセキュリティ課題に取り組む国際コンテストであり、自社の分析手法と課題解決力を検証する貴重な機会となっています。
DEF CON34 Car Hacking Village CTFで1位
アウトクリプトは参加83チームとの競争において最も早く全問題を解決し、1位となりました。全50時間で実施された本大会において、開始から25時間で全問題を解決し、早い段階で優勝を確定させています。2022年の初参加から、昨年の世界3位、そして今回の初優勝へと段階的に順位を上げてきた結果は、アウトクリプトが実車環境における脆弱性分析能力を継続的に高めてきたことを示すものと考えています。今回の成果は、同社が顧客に提供する車両脆弱性診断やペネトレーションテストの技術的な裏づけとなります。
顧客向けセキュリティサービスへの適用
アウトクリプトは優勝に至るまでの分析・課題解決の過程で、自社で構築したAI基盤のセキュリティ分析プラットフォームを活用しました。複数のAIが脆弱性の探索と攻撃可能性の分析を同時並行で実行し、その分析結果をアウトクリプトのホワイトハッカーが検証したうえで、次の対応方針を決定するという進め方です。AIに分析を委ねるのではなく、大量の情報処理と仮説形成をAIが支援し、最終判断を専門家が担う役割分担を採用しました。本大会を通じて、AIとセキュリティ専門家の協働方式が複雑な自動車セキュリティの課題をより迅速に分析・解決するうえで有効であることを確認しました。今後、この手法を車両脆弱性診断やペネトレーションテストなどの顧客向けセキュリティサービスに適用していく予定です。
金德洙CEOのコメント
「今回の優勝は、実際の車載環境を想定した課題に継続的に取り組んできたセキュリティ専門家の技術と経験を基盤にAIによる分析支援を組み合わせたことによって実現されたものだと考えています。サイバー攻撃が高速化・複雑化するなかで、AIが大量の情報を迅速に分析し、セキュリティ専門家がその結果をもとに最終的な判断を行うという役割分担が、今後ますます重要になると考えています。今回のDEF CONを通じて、このような人とAIの協働による分析プロセスの有効性を確認できました。今後はこの分析プロセスと知見をセキュリティサービスに応用し、お客様が脅威をより早く正確に発見・対応できるよう支援してまいります。」
DEF CONとCar Hacking Village CTFについて
DEF CONは、1993年に始まった世界で最も長く続いている最大規模のハッカーカンファレンスです。セキュリティ研究の発表をはじめ、分野別の体験型プログラム、ハッキングコンテスト、CTFなどが行われます。
DEF CONの大きな特徴はVillageと呼ばれる特定のセキュリティ分野をテーマに専門家やセキュリティ研究者が技術発表、デモンストレーション、コンテストなどを行う分野別の専門プログラムが設けられている点です。各Villageではそれぞれのテーマに沿った講演、展示、ワークショップ、そしてCTF(Capture The Flag)が独自に運営されます。近年は30を超えるVillageが設置され、クラウド、IoT、物理セキュリティ、AIなど幅広い領域を扱っています。
Car Hacking Village CTFは自動車ハッキングと車両サイバーセキュリティをテーマとする国際ハッキングコンテストです。一般的なCTF(Capture The Flag)とは異なり、車両の電子制御ユニット(ECU)、組込みボード、実車両といった自動車環境を対象に多様なセキュリティ課題を解決する形式で実施されます。参加者は、実際の自動車環境で発生し得るサイバーセキュリティ上の脆弱性を分析し、攻撃可能性を検証するなどの課題に取り組みます。実車両を対象に脆弱性の分析と対応能力を競う点から、車両サイバーセキュリティ分野を代表する国際大会と位置づけられています。