ADS GTR

2026年8月5日

ADS GTRとは?自動運転の安全をどう確かめるのかに関する国際基準

`国連欧州経済委員会(UNECE)の自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)は2026年6月24日、自動運転システムに関する国連グローバル技術規則、いわゆる「ADS GTR」を採択しました。UNECEは、並行して策定されたADSに関するUN Regulation案についても採択したと公表しています。ADS GTRが扱うのはステアリングやブレーキといった一つの機能だけではありません。自動運転システムの設計、試験、安全管理、市販後の監視までを含む、車両ライフサイクル全体の安全性です。 ただし、ADS GTRの採択によって日本国内で直ちに新しい義務が始まるわけではありません。UN GTRは1998年協定に基づく技術基準であり、型式認証や認証の相互承認を直接定めるUN Regulationとは性格が異なります。国内での適用範囲や時期は、今後の国内制度への反映内容を確認する必要があります。本稿では、ADS GTRの基本的な仕組みから、車両メーカーやサプライヤーが確認すべきポイントまでを整理します。   ADS GTRとUN Regulation ADSに関しては、1998年協定に基づくADS GTR(ECE/TRANS/WP.29/2026/139)と1958年協定に基づくUN Regulation案(ECE/TRANS/WP.29/2026/137)が並行して策定されてきました。両文書は別々の安全思想から作られたものではなく、ADSの安全性を国際的に調和させるという共通の目的のもと、同じ検討プロセスを通じて整備されています。つまり、ADS GTRがADSの安全性について国際的に共有する「技術的な評価基盤」を示すのに対し、UN Regulation案はその安全要件を型式認証制度の中で実際に確認するための仕組みまで含むという違いがあります。 この二つの枠組みが並行して整備されることで、認証制度が異なる国・地域であっても、ADSの安全性について共通する考え方を利用しやすくなります。一方、日本でどの要件が、いつ、どの制度を通じて適用されるかは別の問題です。ADS GTRの採択だけをもって国内で直ちに新たな義務が発生すると捉えず、今後の国内制度への反映と、UN Regulationの動向をそれぞれ確認する必要があります。   ADS GTRとは?自動運転の安全をどう評価するのか ADS GTRは自動運転システムの安全性を国際的に共通の考え方で評価するための技術規則です。ADSは「Automated […]
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